ベイスターズとスポーツ界を勝手に見守るブログ

野球とベイスターズを中心に、スポーツ好きのサラリーマンがいろいろと意見を言いたいがためのページです

【私見】コロナ禍における2020夏の高校野球開催

身の回りでとてもいろいろなことがあり更新がとても久しぶりになってしまいました。言い訳は特に面白いものもないので特に変わらず書くことにいたします。

 

早速ですが、現在多くの方が様々な意見を挙げている夏の高校野球問題について僕も私見を記載してみます。

 

前置きとして、

高校総体が中止となったこともあり甲子園での全国大会は中止となる可能性が高いということですが、まず言いたいことは野球に関わらずすべての三年生には掛ける言葉も見つからないということです。励ましや同調など当事者以外にはわからないことが世の中には多数ありますが今回はまさにそれにあたることだと考えます。

 

部活はあくまで教育的な面が大きくて云々~なんていうことはもちろんその通りだと思います。たかが部活、部活頑張っても成果が無ければ履歴書にちょこっと書けるくらいの価値しかない(しかも別に有利にはならない)、そんなことは十分わかっています。

じゃあなんのためにやっているのか。

 

 

説明出来なければ価値なんて無いのか。

 

そんなことはない。

 

 それにハマったから

 

それだけで理由として十分だと考えています。ハマることが出来るって素晴らしいこと。他人が夢中になっていることに対してそのきっかけや理由も理解しないままに掛ける言葉なんてあるわけない。

とにかくすべての三年生にいま思うことは「みんなの将来に明るいことが必ず起こって欲しい」と願うばかりです。ただのおじさんにこんなこと言われてもつまらないと思うけど勝手に言っています。前置き終わります。

 

 

さて、甲子園での全国大会についてそのあたりの感情を極力排除して結論から言うと、【中止】に賛成します。

 

今現在東京都の新型コロナウイルス感染者数も減少傾向ではありますが、その中でも理由は大きく2つ。

 

1つ目は公平性の観点からです。

高野連という組織はかなりの独立組織なので他スポーツとの公平性を訴えることはおかしいですが、他が中止だからというだけではなく(もちろんそれも少なからずあります)三年生全体の時間の流れを考えたときに不公平が発生していると考えます。

 

いま現在休校になっている学校と再開している学校、夏休みを削る学校とそうではない学校、オンライン授業をしている学校とそうではない学校・・・

本来平等であるはずの時間の流れに大きな不平等が発生している以上、その体制の整理や将来が不透明なままで「全国大会」は開催が難しいと思っています。

 

 

2つ目は、新しい生活様式がまだ文化に根付いていないから、です。

個人的には感染リスクなんて他の知らない病気も含めてこれまでもあるだろ、と思いますがオフィシャルな情報としてパンデミックが認められている以上そういう自分発言は控えます。

 

マスクもまだ値段が高い、アルコール消毒も売っていない、当然開催となれば裏方含めたくさんの人が移動する、この状況ですので感染リスクが増えること自体は間違いないと思います。

対策を徹底するということも最もですが、そもそも不平等が発生している状況でリスクを高めること自体がよろしくないと考えます。

 

 

ついでに

開催しないと経済的な心配が、ということはとても懸念しています。周辺の宿泊施設、新聞の売り上げ、プロモーションなどなどなどなど・・・

 

ただ

 

夏の高校野球というこの文化、いっかい飛んだくらいで人気が無くなるとは思いません。高校野球関連のビジネスが無くなるわけは無いです。

立て直せるものと一回飛ぶだけで危機的状況に陥るものとをよく整理した上で乗り切ることが可能であるならばそれも判断基準の一つとなると考えます。

 

 

最後に。

こういう議論は言わずもがなどちらに転んでもメリットデメリットが必ずあります。

開催すれば感染拡大した場合に責任が問われ、開催しなければ学生のことを無下にしていると非難されます。

責任を個人で負えるようなものではない場合、一番最悪のケース(開催して感染が爆発的に拡大する)を想定して検討するのは当然かと思います。

やって欲しい けど 開催することには反対 です。

福岡での勝利

2019.06.14 ベイスターズファンに取っては大事な日になった。
もちろん勝ち負けというのは1勝以上の価値もないし1敗以下の屈辱でも無い。1試合は1試合です。
それを承知で言う、この日ベイスターズは福岡でソフトバンクホークス相手に交流戦の勝利を収めました。これがどれ程の勇気をもらったことか。

先発は今永、試合前迄防御率1点台の大黒柱。かたやホークス先発は千賀、もはやリーグを代表する投手となった剛腕。
恐らくですがベイスターズファンの中においては、「今永先発は絶対勝ちたいねん。千賀とのマッチアップは厳しい、ハラハラしたくないよー」という感情が溢れたと思います。
※そんなこと無い皆様、ごめんなさい

試合展開は序盤予想通りの投手戦。4回まで今永はパーフェクト、千賀もソロによる1点のみ。
ただし5回裏、パーフェクトから松田にソロを打たれてしまいました。インコースのスライダーが少し高いところをくるっと打たれました…みんなが苦戦するところでここぞの1打を打つ松田選手、悔しいですが敵ながら天晴れです。

しかしその次の攻撃で宮崎筒香ロペスとクリーンアップが作ったノーアウト満塁、期待の佐野は惜しくも(惜しいとか無いですが)三振に倒れます。一瞬雲行きが怪しくなったところ7番ソト、やってくれました。
良い意味で期待を裏切ってくれたという言葉の利用例として文献に載せたいくらいの出来事だと考えます。

ただしその後はさすがのソフトバンク、今永完投ペースやでとか思っていたら徐々に追い上げられました。結果三嶋、エスコバー、パットン、山崎と中継ぎ総動員することにはなりましたが無事に逃げ切り。
追加点が取れなかったことや追い上げられたことなど反省もありますが、とにかくソフトバンクに勝ったという事実が大事です。まだ今シーズン下を向く必要なんて皆無という勇気が沸いた勝利でしょう。


何よりここ数試合で目立つのは、神里柴田乙坂佐野楠本といった20代中盤の選手たちの輝きです。でも君達に期待していることはまだまだこんなものじゃないよ!!
ドラ1投手たちとともに来年以降もワクワクを見たい、そう思わてくれるさらなる活躍を心の底から願っています。


なお翌日6.15は残念ながら敗戦してしまい連勝とはなりませんでした。それでも9回表ソフトバンク森を攻めて1点差まで迫ったことはチーム状態が良いことを示してくれたと思います。最後は神里が併殺で試合終了となってしまいましたが、この日3安打していた神里を誰が攻められましょうか。

常勝軍団とはまだ程遠いチームだが投打共に確実に成長が見てとれる、この上無い楽しみだ。

捕手の分業問題

「正捕手がいない」、近年そこまで言われることは減ったかもしれませんが、一時期そういう声が多くなりました。

たしかに一人の捕手が年間全試合出場することは少なくなった気がしますが、本当にそうなのかそしてそれは勝率に影響するのか簡単に調べてみます。


昔は多かったといってもそんなに大昔の話ではありません、大体話に挙がるのは20年前程度のことでしょう。

平成の正捕手として良く名前の挙がる阿部、古田、城島、谷繁、伊東…彼ら一部の大選手のインパクトが強い故に「昔は多かった」と言われている可能性もあるのでは無いかと思います。


まずは今年2019年で主戦捕手が決まっているチームを見てみます。(すみませんが主観です)

広島(會澤)、横浜(伊藤)、阪神(梅野)、ヤクルト(中村)
ソフトバンク(甲斐)、西武(森)、日ハム(清水)、オリックス(若月)、ロッテ(田村)、楽天(嶋)

パリーグの方が多く名前が挙がりますので、近年のパリーグ優位はもしかしたらこれも理由のひとつかもしれません。
そもそも一時期よりは正捕手の数が増えている気もしますね。


次に捕手の分業度を昨年2018年と1998年とで比較してみます。そしてその後に分業度と勝率についても見てみます。
ここで分業度の定義が必要ですが、当然ですが仮にに同じ四人でも140:1:1:1と30:40:50:53とでは後者のほうが分業が大きいといえます。

ここではシンプルに各チーム捕手の出場試合数の標準偏差=散らばりで分業度を表現します。
大きいほど捕手起用に偏りがある=より分業度が低く正捕手固定されている、という形です。

▼2018 ()内は勝率、続けて最多出場捕手※年143試合
西武 16(.624) 森81試合
ソフトバンク 48(.577) 甲斐133試合
日本ハム 38(.529) 鶴岡89試合
オリックス 44(.471) 若月114試合
ロッテ 54(.421) 田村143試合
楽天 37(.414) 嶋112試合

広島 38(.582) 會澤103試合
ヤクルト 44(.532) 中村123試合
巨人 45(.486) 小林119試合
横浜 30(.475) 嶺井90試合
中日 30(.447) 松井91試合
阪神 48(.440) 梅野132試合

パリーグ優勝した西武が圧倒的な勝率ですが、捕手はもっとも固定されず併用されていました。散らばりは16と最も低いです。最多出場は森の81試合、岡田と炭谷がそれぞれ50試合弱とかなり均等に試合出場をしていました。
とはいえ森は打撃力からDHで出ることも多数ありましたので捕手として以上の貢献度があったことは間違い有りません。

反対に1番正捕手が固定されていたのがロッテ。田村は全143試合に出場しました、立派なことです。ただしチームの勝率は0.421と低調な結果に終わってしまいました。
ソフトバンクは甲斐、オリックスは若月がそれぞれ100試合以上の出場でほぼ出場しておりかつばらつきとしては近いですが、勝率にはやっぱり差があります。

セリーグは全体的に捕手の併用が目立ちます。1番固定されているのは阪神ですが勝率は最下位です。

当たり前ではありますが、西武森、広島會澤と捕手の中で優れた打撃力を残したチームが好成績を残しています。
捕手が打てば良いという単純なものではありませんが、他チームが低い成績のポジションで高い成績が残せればそれだけでアドバンテージになることもまた間違いの無いところです。「打てる捕手」と良く言われますが、それは同時に打撃成績以上に相対的なプラスが見込める大きなポイントであるのです。


▼1998
西武42(.534) 伊東110試合
日本ハム39(.508) 野口107試合
オリックス32(.500) 三輪77試合
ダイエー40(.500) 城島106試合
近鉄37(.496) 的山104試合
ロッテ17(.462) 吉鶴83試合 

横浜59(.585) 谷繁133試合
中日48(.556) 中村128試合
巨人36(.541) 村田106試合
ヤクルト58(.489) 古田132試合
広島41(.445) 瀬戸120試合
阪神41(.385) 矢野109試合

こう見るとやっぱり個性的な面々が多いような気もしますねw
パリーグセリーグともに最も捕手の固定されている西武と横浜が優勝しています。

パリーグについては2018年と標準偏差も近く、捕手の固定具合自体には大きな変化は無いように見えます。ただ、最も固定されたチームが優勝で最も固定されなかったチームが最下位ということで冒頭のイメージに繋がっているように感じます。

セリーグは少し傾向が異なり、全体的に1998年のほうが捕手固定がなされていました。ただし古田を擁するヤクルトが4位に終わっており固定するほど上位という形ではありません。


以上のことから仮説を2点ほど考えてみます。
①固定優先の時代では無くなっている
→捕手固定のメリットは味方投手や相手野手の情報を正捕手が一括で担えることです。以前は伊東や谷繁などクレバーな選手が担うとこでチームの勝利に繋がる舵取りをしてくれていたかと思います。ただ、今の捕手も彼らより劣ったと一概には思いません。
まず現代については投手球数や球種の増加、作戦の多様化などより情報量が増えたと思います。また、各球団戦略担当を置くことでこれまで捕手がやっていた役割の一部をベンチが担えるようにもなっています。そのため、そもそも傾向や情報収集のためという目的で捕手固定をするメリットが減っているでは無いでしょうか。
あとは固定のメリットよりも、コンディション管理やチーム危機管理のためにも複数選手の起用をしていくことがある程度優先されているのかも、しれません。

②固定することよりも重要なのは、相対的に優れた面のある選手をたくさん起用すること。
→当たり前ですが重要です。もちろん成長のためにはたくさん試合に出ることも必要ですが、その過程においてもまずは何かストロングポイントのある選手を使いたいところです。
現代では森や會澤の打撃、甲斐や小林の肩などは「大きなストロングポイント」だと思います。今年でいえば巨人は炭谷の経験、大城の打撃、小林の肩と各自メリットのある選手をうまく回していると思います。
そういう意味では、例えばカープは坂倉や中村といった若く同世代の中で優れた面のある選手が在籍していますので近い将来がまた楽しみです。


これまで身体能力の高いアマチュア選手はだいたい投手や外野手をやるケースが多かったと思います。確かにその選手の魅力を最大限引き出し勝利に繋げるためにはその方が良いのは間違いありませんが、プロの世界で身体能力の高い「捕手」なんてものが登場したらほんとに夢があると思います。もったいないけど大きなアドバンテージでもあるわけですから。

そのような夢を見つつも、現実的なところではドラフトにおいて一芸に秀でた選手を獲得することが面白いのではと考えます。スイングが早い、スローイングが早い、捕手なのに足が速い…などなど何でも良いです。
ソフトバンクなどは三軍制度も充実しておりそういった戦力整備が可能ですが、通常は経営的にも難しくある程度完成度のある選手を求めるのが普通です。

ただそこで敢えて他との差をつけるために捕手に関して面白いドラフトをする球団があってほしいなと思います、あわよくばそれがベイスターズであることを願う次第です。


ありがとうございました。

ベイスターズ4月を振り返って

元号が平成から令和へとかわりました。
多くの時間を過ごした平成でしたが、令和がより良い時代となることを心より願っています。

さてプロ野球開幕から1ヶ月ほど経ち、各チームの状態が段々と見えてきたというところでしょうか。
セリーグ首位は下馬評通りに巨人が好調で、ベイスターズは巨人から6.5ゲーム差の最下位となっています。
10勝17敗という数字が示す通り、言わずもがな4月16日~28日までの10連敗が大きくのしかかります。

正直いって10連敗なんてことは通常起こらないとても不運なことです。
仮に(勝ち負けの仮なんてなんの意味もありませんが!)この期間5割ペースであったとしたら15勝12敗で貯金3という上々のスタートと言える結果だったでしょう。

そんな仮の話はおいておいて、まだまだ始まったばかりで楽しみばかりですのでポジティブな話をしようと思います。
統計的には4月最下位に終わったチームは最終的にBクラスに終わる確率が8割程度あるそうです。
でもそれを覆すこともデータ観察をしている人間からすればまた楽しみでもあるわけです、4月は戦力見極め期間であったと考え覆してやりましょう。

・今永昇太の復活
5試合投げて投球回38、失点はわずかに5という圧巻の成績。オープナーやショートスターターなど先発が長い回を投げない作戦も用いられていますが、それもやはりローテーションを計算できるエースの存在があってこそだと考えます。週に1度は長い回を投げてもらえる目処が立つというのは本当にありがたい。今年はかなり腕を下げており、本人も「自分はサイドスローのつもりで投げている」と言っていましたが制球も威力も毎試合大きく崩れることも無く本人にあっているのでしょう。

・大和、石川雄洋の1-2番が機能
10連敗を止めた4/29、先制の場面も1アウトから大和が相手エラーで出塁→石川がライトへヒットで1,3塁となり次打者ソトの内野安打で先制をしました。逆転をした8回も下位打線から2アウト3塁を作り大和がタイムリーで同点、続く石川がHRで逆転を果たしました。
出塁、チャンスメイク、打点とすべての役割をこの二人が果たしたのは少し出来すぎでもありますが、大きな意味としてはソト筒香の前にランナーが得点圏にいる状況を作りやすくなったということが言えると思います。
僕は個人的には2番強打者説は嫌いではありませんので(適切かどうかは後日自分なりに検証予定)、2番ソトも肯定派ではあります。ただ、特に10連敗中のソトを見ているとどうしても自分で長打を打っての貢献を考えすぎているスイングに見えました。それが前に2人打者がいることで、より柔軟なスイングへと変わっている気がします。
この二人の調子もいつまでも良いということは無いでしょうが、基本の形としては「最もランナーが溜まりやすい形の打順にソト筒香を配置する」ことを続けてもらいたいと思います(そういう役割のできる選手がいなければ2番にソトや宮崎を置くこともやむなしかとは思います、昨年のように。ただ本気で2番最強説を実践するなら2番には筒香を置くしかないわけで、その覚悟が無いのであればとりあえずやる必要は無しかな、と)。

・徐々にチーム底上げの兆し
とにかくベイスターズは層が薄い、主力とそれ以下の選手の差が大きいと言われてきました。否定はできません。
そんな中、今年は二軍も含めて近年のドラフト成果が徐々に徐々にですが芽吹いてきているように感じています。
代表格としてはなんと言っても佐野恵太。サヨナラヒットや代打満塁ホームランが記憶に大きく残るところではありますが、個人的にとてもうれしかったのは4/23阪神戦、結果3-8での敗戦ではありましたが、それまで完璧に押さえられていた青柳投手から7回裏にロペス筒香宮崎のクリーンアップで1,2塁のチャンスを作り6番の佐野。青柳の98球目を初球バックスクリーンへHR。
ソトロペス筒香宮崎、で得点が出来なければ厳しいと思われてなるものかと言わんばかりの一振りでした。
一塁にはロペスがおり、外野も現状固まりつつあるなかスタメンでの出場はそこまで多くないかもしれませんが、確実に近い将来たくさんチャンスはやってきますので佐野を使わざると得ないと思わせるように打ちまくってもらいたいものです。
そのほかでは二軍でドラフト2位の伊藤、3年目の細川らが多数の打席を経験しています。
伊藤は28試合で22三振、細川は26試合で28三振とまだまだ粗さが見えていますが、同時にそれぞれ打点も16、15と挙げており中心選手としての動きもだんだんと出来てきているのではないでしょうか。あまあま査定ですが若い長距離打者には期待しかありません。来年も再来年も楽しみがあるというのはこんなに幸せなことはありません。


※追伸
5月に入り1日、2日の試合は連勝を果たしました。ともに先発投手の大貫、今永の好投が光り打撃も宮崎筒香と主力にあたりが出ての勝利。
特に1日宮崎は6回裏、高橋奎二の101球目を貴重な追加点を生むタイムリー。それまで遊ゴロ、遊併殺で直前の打率は0.162という状況でしたが、前打者ロペスの敬遠後ということもあり本当にグッとくるものがありました。
まだ残り試合は114試合もあります。借金は5。
これから東、平良といった先発陣も戻り、暖かくなってきてからが勝負です。

外での観戦が楽しい季節に良いゲームをたくさん見せてもらいましょう!

ベイスターズの2019開幕カードから見えた今年の期待

今年もついにプロ野球が開幕しました。

横浜は外でナイターを行うにはまだかなり寒いと思える気温のなかでしたが、無事に今年もベイスターズ本拠地開幕を迎えることができました。

野球が始まると酒の席の話題が尽きなくて本当に楽しい時間が増えます。
ウイング席も増設された球団70周年、どのような最期を見られるのか今年も期待しつつ楽しんでいきましょう!


さて早速ですが、開幕カードの結果は2勝1敗で見事勝ち越しました。
開幕カードから勝ち越しは6年ぶりだそうです。ちなみにその2013年はモーガン、ブランコ、ラミレスというクリーンアップでの開幕。うん、強力でした。


2019開幕カードの中で注目は主に三点。

まずは外野陣。筒香とオープン戦で結果を出した楠本は当確のなか、もうひとり誰が起用されるか。もしかしたら消去法でソトが外野に回るかも?なんてことも充分にあり得ました。

練習試合からオープン戦の中では主に桑原、神里、細川、佐野ら「若手外野衆」がポジションを争っていましたので当初はその中から誰が起用されるかドキドキしていました。
守備力で抜けている桑原、足の実績がある神里、貴重な右の長距離砲細川、オープン戦実績では佐野…誰が出ても悩ましいと思っていましたが解答は「1番センター梶谷」でした。

ベイスターズファンがもっとも夢見るスーパーアスリート梶谷隆幸が、肩の手術明けでオープン戦も未出場のまま開幕に登場するとは!
梶谷の実績と期待値は誰もが認めるところでありますが、同時にこの瞬間その他の選手への期待が梶谷の実績を上回ることが出来なかったという事実もまたわかり少し寂しくもありました。

とはいえ梶谷が一軍出場が叶う状況で間に合ったことに安堵もしましたし復帰はうれしい限りでした。結果として開幕戦に安打こそ出なかったものの、チームが上に行くためには必ず梶谷の力はまだまだ必要です。新陳代謝の活発になっているチームですが、もうしばらく若手の高い壁となっていて貰いたいと思います。


次に近年ずっと言われている捕手問題。
開幕戦から3連戦で伊藤、戸柱、伊藤という順番のスタメンでした。この3連戦を見て今年の起用法がなんとなく見えてきたような気もします。

結果的に伊藤スタメンの試合で勝利を納めていますので戸柱に対するいろいろな声も聞かれてきますが、まず捕手起用について今年は年間通して大体既に決まっているように感じました。

ベイスターズ捕手の中で圧倒的な実績をもつ伊藤、今年は計算できる投手起用に合わせて伊藤が起用されていくのではないでしょうか。今年の投手陣の陣容からするとおそらく最終的には全体の3分の2くらいを伊藤に任せることになりそうです。

捕手併用のメリットデメリットなどはまた別の機会に考えたいと思いますが、捕手としてのたたずまいがやっぱり捕手には必要だと考えます。それがある選手を中心に戦っていくべきだと考えます。
今年はその役目を伊藤に託していってほしいと思います。伊藤も腰の持病がある選手ですので、特に寒い時期は無理をせず頑張って欲しいものです。

ちなみに2戦目の京山は4回まったく狙ったところにボールがいっていないように見えましたので、ちょっとリード以前に今一度制球を鍛え直してもらいましょう。


最後に、ソト筒香宮崎ロペスのこの四人のならびの前に誰を加えるか。
開幕戦では2番に楠本が入り、3番からこの四人が並びました。
こちらも細かくはまた別機会に書きたいと思いますが、過半数=5人高出塁率の選手が居ればかなり得点確率UPが期待できます。
初戦は楠本の5出塁で8得点、2戦目は最終打席まで抑えられ1出塁で1点。上位が塁に出れば出るほど得点の確率はあがります。
キーになる「この四人の前を打つ選手」として楠本には今年チームに勢いをつけて貰いたいと期待しています。

まだ寒くてコンディションもみんな万全では無いようにも見えますが、やっぱり桑原梶谷の攻撃力がこのカードでは少し物足りないように感じます。この二人が元気に暴れまわれるならなんの意見も無いですが、それが発揮しきれていない現状ではソトのセカンド守備不安の意味でもセカンド柴田でライトソト、でいかがでしょう。



試合の中で見えた今年の理想としては開幕戦の7回に見せた先制のシーンに尽きるのではないでしょうか。
前の回では抑えられていた又吉の続投に対して8番大和は打ち取られるも10球の粘り。
この間に次打者の今永もしっかり準備ができたと思います。しかも打席の前に番長兼投手コーチの三浦から「一本打ってこい」と声をかけられたとか。ニクい!!そして本当に安打してしまう今永も本当に頑張りました。

さらに素晴らしかったのは次の梶谷、7球目で四球を選んだこと!この時点で又吉は39球とかなりの球数に達していました。
振りましているイメージが未だにつきまとう梶谷ですが、状況とランナー次第ではこういう落ち着いたプレーもできるんです。足があるだけに1番でも使いたくなりますが、こういうシーンを見ると2番もしくは6番あたりのほうが適性としてはあるのかな…と考えてしまいます。梶谷の打順問題もファンの永遠の議論です。

梶谷四球のあとは楠本がすかさず2球目を安打し又吉は交替。谷元が上がってきました。
谷元のボールは素晴らしくコントロールされていたので、ソトが打ち取られ筒香も追い込まれた時点で無得点かと思いきやそこはキャプテン、低めを見事にセンター前に運びました。


ベイスターズの理想としてはやっぱり1アウトランナー有の状態で主力打者四人の中どこかに回すこと。ソト筒香宮崎ロペスのうち二人にチャンスがあれば誰かやってくれる、その理想の流れを表現してくれた最高の下位打線からの攻撃でした。

できるだけ多くこの攻撃のような試合を見せて貰いたい!


なお4.2の上茶谷選手が先発した試合については残念ながら負けてしまいました…
その試合の前に今回のブログ書き終えるつもりが終わりませんでしたが、まだその試合映像も見れていないので投球について言及はしません。

ただ上茶谷が間違いなく一軍戦力として活躍できることが分かった&佐野の成長が偶然では無いことが分かった試合として大きな収穫が得られたような気がします。
パットン乱調で敗北してしまいましたが、僕はラミレス監督の言葉に救われました。「8回を投げるもっとも良いピッチャーで負けたのだから仕方ない」、そう、パットンが築いた信頼はファン共々こんなものでは崩れません。次は頼むよ!!



ありがとうございました。

イチロー

2019.3.21 シアトルマリナーズイチロー選手が引退を発表しました。

熱烈なファンというつもりではありませんでしたが、大多数の野球少年が夢見たように僕もイチローがヒットを重ね続ける姿に衝撃と夢を見た世代の一人です。

いつかは来るものとわかっていながら、いざ引退となると言葉に出来ない感情が溢れて止まらなくなりそうなので、書きかけの記事を一旦放置した上でこれまで以上に乱文になるかと思いますがいま思うがままに記させていただきます。



僕が少年時代、イチローに対して抱いた感情のメインは「憧れ」と「嫉妬」と「ひがみ」でした。圧倒的な成績を残すイチローに憧れを抱きつつも、憧れはその時々であったかと思います。
なぜなら、「どれだけ練習しても、イチローと同じだけの練習をしても同じようにはなれるわけない。野球の才能にここまで恵まれるなんてなんかずるい」どこかそんな風に感じていたからです。


ただ、僕が歳を重ねたせいか、イチローが歳を重ねたせいか、当然ながら今込み上げる感情にはまた違うものが混ざっています。

よく「人生は選択の連続である」、なんていう言葉を聞きます。それはその通りだと思います
どこに進学するか、どこに就職するか、誰と結婚するか、どう老後を過ごすのか、今日のランチはどこで食べるか、今日飲んで帰る言い訳をどう妻に伝えるか…いろいろな選択が人生には必要です。

イチローの引退を経て思うことのひとつは、イチローは人生の選択を全て「野球のため」という方向にベクトルを向けて選択してきた、そしてそれは誰にでも出来ることでは無いということです。
何故なら、選択することは何かを捨てることでもあるからです。「野球のため」にそれをすることは正直真似できるものではありません。

小学生であれば友達と遊びたいと思いますし、高校生であれば思春期をエンジョイしたいとも思います。それが普通です。

イチローは違いました。友達にどう思われようとかそういうことを考えるまもなく野球を選びました。違う文化や評価を怖れずメジャーリーグにも臨みました。

そこまですることが正解かどうかはわかりません。本人も引退会見で語ったように、それは孤独でもあり辛いことのほうが多いかもしれません。
自分の子供にそこまでの選択を強制もしませんし、するつもりもありません。


イチロー自身、その結果や偉大な記録についてはささいなことと語っていましたが、それはそう思えるほどに野球を愛し野球に対して真摯に向き合ったからでは無いでしょうか。そして自分自身後悔することのない選択を重ねてきたと言えるからに違いないとそう思うのです。

日々の自分を少しだけ越えていく、戻ることもあるかもしれないが前に向かう意思を持ち続けられるものを見つけた先にしか見えない景色がある。
言うだけでは本当に簡単ですが、そんなことをイチローは長年かけて見せてくれた気がします。その舞台が野球だった、というわけです。


月並みですが、その決断と生き方に敬意を払います。敬意という言葉が最適なのかすらわからない感情ですが、それが今思い浮かぶ最大限の感謝です。


今後もイチローの評価なんて野暮なことはしません。
ただ、最後にイチローが語ったことの中で三点ほどピックして大変恐縮ながら自分の考えを重ねてみたいと思います。


1つめは、「最近の野球は考えることが少なくなっている。日本の野球はアメリカのそれをすべて追従する必要は無い」という部分です。
確かにデータ野球の発達が増える現在のアメリカ野球では、選手自身が考える必要が少しずつ失われているような気はします。データが示す通りのことをこなすことで勝利に繋がるのであればそれも間違いでは無いですが、時間制限の無い考えるスポーツの醍醐味は間違いなく薄れてしまうとも思います。

ただ、僕個人としては近年のデータを活用した見方についてはどちらかというと肯定派です。それはおそらく、僕がそういう視点での楽しみ方をすることでより深く野球を愛することができている人間だからです。僕はもともと運動神経も良くは無く、視力も悪く、現在は大怪我も負ってしまい満足に野球がプレーできる人間ではありません。データ野球はそんな自分でも純粋なプレーヤーとしてではない目線での楽しみを与えてくれました。
プロ野球を見つつ理論との相違を見つけるときや、草野球で監督をやって自分の掲げた野球がハマったときにはなんともいえない感動を覚えたものです。

ただし、日本がすぐに追従する必要なんて無いという点については猛烈に賛成です。結果的にするかどうかは別にして、新しい風潮を取り入れる前に徹底的な議論と検討が必要です。
譲れないもの同士がぶつかったとき、そこには新たなルールが生まれます。
「日本の野球」と呼べるような新しいルールがあっても良いじゃないですか。むしろアメリカが日本のルールを真似するようなことだってあり得ると思います。
具体案については長くなりそうなのでまた後日にしますが、プレーヤーの思考に対して介入するようなルールの導入はとことん慎重にかつ確かな検討を期待します。


2つめはアマチュア球界への興味を示した点について。
プロアマ両者にある程度の壁があることは当然です、ビジネスか否かという決定的な違いがそこには存在します。ただ日本における壁は少し異質であり、あまり適切ではないように感じる点もあります。

最たる例は指導についてです。少年野球を含むアマチュア野球においては適切な知識が充分では無いままに指導が行われていることが多いように感じます。公立の部活動であればまだしょうがないのかもしれませんが、正直言わせていただくと、そうであっても正しい動きやトレーニングを取り入れるほうが発展的だと思うのです。
野球を始める子供は好きだから始めるはずです、それが誤った指導や組織での活動をすることでいつしか辞めてしまうことがあります。もちろんそれだけが原因とは思いませんが、少なくとも適切な指導が広がれば野球好きな人の子供も野球をやる場合に次の世代にもまた適切な指導ができる、そんな良い流れを作れるのでは無いでしょうか。

イチローからの発信を機に新しい流れが生まれるのではないかということをどうしても期待してしまいます。自分も身のまわりのレベルで出来ることを考え、発信&実施していきたいと思います。


3つめは「野球は団体競技でありながら個人競技」という点です。これは同じ意見であったのでなんか嬉しかった、ただそれだけです。



長々と失礼しました、最後に少しだけ。

あなたのプレーをみて、準備を知って、覚悟を学んで、比べるのは失礼なほんの少しだけですが前を向くことの勇気をもらっています。

同じ時代に生きてそれを感じられた、幸運です。

「僕からのギフトなんて無い」と言いましたが、もうこっちは貰っています。

イチローの嫌いな「責任の無い安易な意見」と思われないよう、責任と覚悟をもって生き方と野球に取り組んでいきます。


勝手にして下さい、と思われて終わりですね。
ありがとうございました。

2019 主戦力予測&雑感 パリーグ

前回に続きパリーグに関しても眺めてみようと思います。

同様に並べる数字は昨年度のGPA実績なので参考まで。(新加入や実績があまりにも少ない選手は一律0.250)


▼西武
森0.279、山川0.325、外崎0.279、佐藤0.250、源田0.243、金子0.205、秋山0.315、木村0.252、栗山0.265(TTL 2.413)
メヒア、山野辺、山田、金子一輝

こちらも基本的には実績重視です。山野辺、佐藤のルーキー組はオープン戦の直近状況から佐藤の起用を予想とします。中村が出遅れということもありますが、こういうところでチャンスを掴んで欲しいという願望も込めて。
本来中心であるはずのメヒアや守キャラからの脱却が期待される金子一輝あたりの活躍があれば、浅村が抜けたことを考慮しても野手戦力としては今年も変わらず上位争いが出来るのではないでしょうか。


ソフトバンク
甲斐0.205、グラシアル0.276、牧原0.262、松田0.267、今宮0.246、中村0.275、柳田0.359、上林0.264、デスパイネ0.273(TTL 2.427)
福田、明石、内川、真砂、塚田

内川出遅れの情報もありますのが、こうして見るとベテランと呼ばれるのは松田くらいでかなり脂ののった戦力が揃っています。
言わずもがな、今年も優勝候補です。


日本ハム
石川0.201、中田0.258、田中0.260、横尾0.204、中島0.222、王0.250、西川0.277、大田0.273、近藤0.306(TTL 2.251)
浅間、松本、杉谷、平沼、清水、渡邊、清宮

サードがコンバート組含め熾烈にはなりますが、大田の外野守備は外せない点とここまでの長打力から横尾をファーストチョイスとしました。また王が少し離脱していますが、とりあえず外野での起用としてきます。
相変わらず若い選手の台頭が多く悩ましいところは多々ありますが、西川中島のようにその中から定位置を掴む選手が現れて欲しいですね。
浅間はルーキーデビューの衝撃が忘れられないのでサードでも外野でもできるところを見せてもらいたい!!


オリックス
若月0.197、岡田0.233、福田0.235、頓宮0.250、安達0.187、メネセス0.250、西浦0.250、杉本0.250、吉田0.319(TTL 2.171)
宗、武田、西野、マレーロ、ロメロ

オリックスもかなり選手の入れ替わりが多く未知の要素が大きいところではあります。
だからこそ経験のある岡田、安達、吉田の3人にはチームの中心としての活躍をまず期待しています。期待するのは杉本、もう若手とは呼ばないところかもしれませんが持ち前の長打力で吉田の後を打てるようにでなってくれれば面白いです。


▼ロッテ
田村0.221、井上0.295、中村0.268、レアード0.251、平沢0.230、角中0.251、荻野0.242、岡0.210、バルガス0.250(TTL 2.217)
安田、藤岡、藤原、鈴木

レアード、バルガスと不足していた長打力を確保できたことは大きいです。共に確実性は低くとも新しいスタジアムでたくさんのホームランを稼いでもらいたいところです。
どちらかが不調の場合にはやっぱり安田に期待もしてしまいますが、こういう悩みが出てくること自体未知の部分が多いにしろうれしいことですね。


楽天
嶋0.188、銀次0.245、浅村0.304、ウィーラー0.259、茂木.235、島内0.276、オコエ0.182、辰己0.250、ブラッシュ0.250(TTL 2.189)
内田、岩見、田中

浅村、ブラッシュら新戦力への期待が大きいですが、昨年新人王の田中が出遅れていることが痛いです。外野は島内田中の二人で計算できるところでしたので、オコエ辰己の少なくともどちらかの活躍が必須の状況です。
内田、岩見と若い長打力も居ますがまだ計算できない点も多いので開幕後も探りながらの起用が続いていくことでしょう。
あと気になるのは茂木のコンディション、彼がショートでフル出場できれば他チームと比べ大きなプラスを生み出せますのでチームを引っ張って欲しいところです。


昨年の数字ベースで順位を予想するならば
ソフトバンク>西武>日ハム>ロッテ>楽天オリックス
というところでしょうか。
下位チームであるほど未知な戦力が多く期待はありますので新戦力の大活躍があればまた変わってくるとは思いますが今回はこのあたりで。

ありがとうございました。